極彩色

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

マッサージチェア、いいよなぁ。置く場所なんてないけども。

「あ」
また行き止まりだ。
イギリスは目の前に立ちふさがる真っ白な壁を見て、足を止めた。
隣ではこれ見よがしに肩を落としたフランスが、はぁ、とため息をついた。
「おい、てめぇ言いたいことがあるなら言えよ」
イギリスはギロとフランスを横目で睨んだ。
ため息をつきたいのはイギリスも同じだった。
どこまで歩いても真っ白な空間は、方向感覚と時間感覚を奪う上に、精神もすり減らしていく。
はじめは一緒にいたはずのアメリカと日本はいつの間にかいなくなっており、気づけばイギリスとフランスは二人きり、この一面真っ白な空間をさまよい続けていた。

「なぁ、この道さっきも通った気がしない?」
歩いては行き止まり歩いては行き止まりを繰り返し、フランスはイギリスの袖をちょいと掴んで呟いた。
「はぁ!?なんでお前にそんなことがわかるんだよ!どこも真っ白な壁で、目印なんてなにもないじゃないか!お前にはわかるのか!?」
「あのさぁ、言わせてもらうけど、じゃぁ、イギリスはなんでそんなにずんずん歩いていくの?何のあてもなくただ進むだけじゃだめだって、そろそろ学習してもいいんじゃない?だからお前いっつも迷子になるんだよ」
「うっ、うるせぇ、このヒゲ!!」
それにしても、どうやったらこの空間から抜け出すことができるのだろう。
ずっとこんなところでさまよい続けるなんて、そんなのは、いやだ。

それからもしばらく歩き続けた二人は、もしかしたら、もうここから出られないのかもしれない、と感傷的になり始めた、そんな時だった。
「あ」
小さく声を上げたフランスに、イギリスは振り返ると、フランスが呆然と指をさす場所を見た。
そこには、小さくて見落としてしまいそうだが、確かに小さなドアノブがあった。
(ああ、これでやっとここから出られる…!!)
よくわからない感動とともに、イギリスとフランスは二人でドアを開けた。





「もう、君たち、超遅いんだぞ!!」
待ちくたびれて、置いてっちゃおうかと何度思ったことか!!ね、日本?
やっとのことで脱出したイギリスとフランスを待っていたのは、向こうの売店で買ってきたホットドッグを頬張りながら、呆れたように文句を垂れるアメリカと、傍のベンチに座ってにこにこと微笑んでいる日本だった。
「こんなただの迷路にどれだけ時間かけてるのさ」
心底理解できないという顔をするアメリカに、イギリスとフランスは言葉もなかった。

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。